粉瘤
（アテローマ）

粉瘤とは

粉瘤の症状

• 直径数mm～数cmのドーム状の盛り上がり、しこりがある
• 皮膚の表面に盛り上がりはないが、触るとコリコリとしたしこりが確認できる
• 盛り上がっている部分に黒や青や黄色っぽい変色が見られる
• 盛り上がりの中央の黒い点から、臭いを伴うドロッとした中身が出てくる
• 赤く腫れあがり、痛みがある

上記のような、粉瘤が痛む、腫れる、変色している、膿が出るなどの症状が見られた場合には、炎症を起こしている可能性があります。（炎症性粉瘤といいます。）無理に強く圧迫して潰そうとしたり、中身を出そうとしたりすると感染を引き起こすことがありますので、絶対にしないようにしてください。早めに医師の診察を受けることをおすすめします。

粉瘤の種類と原因

粉瘤にはいくつかの種類がありますが、多くが表皮嚢腫（ひょうひのうしゅ）というものに分類されます。これは毛穴の上の部分がへこんで皮膚の下に袋状のものができると考えられています。つまり袋の部分は表面の皮膚（表皮）と同じ物質です。
「不潔にしていると粉瘤ができる」と誤解されることもありますが、実際にはそのような関連性はなく、清潔にしていても粉瘤はできます。
ほとんどの粉瘤の原因については未だはっきりと解明されていません。

その他には、外毛根鞘性嚢腫や多発性毛包嚢腫（脂腺嚢腫）というものもあり、これらも粉瘤の一種です。
外毛根鞘性嚢腫はほとんどが頭部にでき、表皮嚢腫よりも比較的硬めです。
多発性毛包嚢腫（脂腺嚢腫）は、腕や首、わきに多くできるもので、中身は臭いのない黄色いドロッとしたものです。
また、小児では石灰化上皮腫というできものができることがあります。粉瘤の仲間のようなものですが、一般的な粉瘤よりも硬く灰色っぽく見えることがあります。

当院での治療【日帰り手術が可能です】

粉瘤は悪性ではないため必ず治療が必要というものではありませんが、自然に消失することはありません。時間の経過とともに大きくなって炎症を起こす場合があります。炎症を起こすと治るまでの時間が長くなり傷跡も残りやすくなるため、小さいうちに処置することをおすすめします。
手術によって粉瘤を取り除く場合には、袋を完全に取り除くことがポイントになります。粉瘤の袋を取り残してしまうと、再発する可能性があるからです。ただし、感染を起こして腫れてしまっている場合は袋ごと取り除く手術はできません。その場合には抗生剤内服の保存的治療、あるいは切開して膿みと内容物のみを洗い流す処置を行います。あらためて数か月後に袋を取り除く手術を行うこともあります。

当院では体への負担を軽減する手法で粉瘤の摘出手術を行います。そのため手術予約当日の日帰りでの手術が可能です。多くの場合日常生活にも大きな支障は出ませんので、安心して手術を受けていただけます。

粉瘤摘出手術の費用目安

粉瘤の摘出術は保険が適用されます。大きさや部位によっておおよその費用が変わります。
3割負担の方の目安で、5,000円～25,000円の範囲でおさまることがほとんどです。（1割負担の方は下記の約3分の1程度が目安です。）
また下記料金以外に、受診料、処方箋料、術前血液検査料がかかります。

部位	費用
露出部の2cm未満の粉瘤	5,310円～5,910円
露出部の2cm～4cmの粉瘤	11,340円～11,940円
露出部の4cm以上の粉瘤	13,410円～14,010円
露出部以外の3cm未満の粉瘤	4,170円～4,780円
露出部以外の3～6cm未満の粉瘤	10,020円～10,630円
露出部以外の6cm以上の粉瘤	12,810円～13,420円

• 露出部とは顔面、頭頚部、前腕、手、下腿、足（半袖半ズボンから見える部位）です。

術後の注意点

• 手術当日と翌日は、出血のリスクがあるため運動は避けてください。
• 手術後1週間は、湯船、プール、サウナなどの入浴は避け、感染や出血のリスクを低減してください。多くの場合翌日からのシャワー浴は可能です。
• 手術後1週間は、激しい運動を控え身体への負担を軽減してください。
• 手術から約１週間後に縫合部の抜糸となります。

ご予約

ご予約はLINEあるいはホームページにて「粉瘤など皮膚腫瘍の切除縫合手術」からご予約ください。
「予約当日の手術を希望」を選択していただくと、予約当日に手術を受けていただけます。

尋常性疣贅
（ウイルス性のイボ）

尋常性疣贅とは

ヒト乳頭腫ウイルスというウイルスが皮膚の小さな傷から入り込んで、その場所にざらざらとした皮膚病変を作ります。手足や指にできることが多いです。
こどもから大人まで頻度の高い疾患です。
自分自身の免疫により自然に治ることもありますが、逆に放置して数が増えることも多いです。

当院での治療

当院では液体窒素凍結療法、モノクロル酢酸塗布、ヨクイニン内服などの治療法を単独あるいは組みあわせて治療していきます。
ホームページあるいはLINEにて「診察」からご予約ください。